いつきれびゅう
管理人が読んだ本や映画の紹介です。 あんまりまじめな本は読まないので、気楽に読んでいただければ幸いです…えへ
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AUTHOR: いつき
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一応日本文学専攻です。
趣味は物書き、毒吐き。
どうでもいい特技は、型紙ナシでテディベアを作れること。
好きな食べ物はチョコレート。
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] 2006.06.14
『星々の舟』 村山由佳
禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱いて―愛とは、家族とはなにか。こころふるえる感動の物語。
村山由佳/2003年/文芸春秋
ひとつの家庭を巡ってのオムニバス作品。
他の家族構成員ってそれぞれの視点から見ると平凡な人生を送っていたり、逆にダメ人間だったりするのですが、当人からするとものすごく重く深い人生で、ただ単にいろんな人間を描くだけではなく、家族に焦点を当てたことは成功のような気が。
私自身は一番初めの兄妹の恋愛がとても好き。別に禁断の恋愛に対して云々、というわけではなくって。母親の葬儀のときに久々に二人が再会するシーンがあるのですが、そこで二人が語り合っているときに、情欲だとか愛だとか、そういうものを全部超えたお互いのお互いを想う気持ちを感じました。
いやー、やっぱり村山由佳は人物の心理描写が非常に巧妙ですね。微妙な心の移り変わりが見事に描かれています。
恋愛もの、と言ってしまえばそれまでなのですが、それに様々な問題も絡められているので、コテコテの恋愛小説が苦手な人も読みやすいような気がします。
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